持明院「はすの会」高野山の納骨と永代供養墓

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会報No.60-2020秋

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はすの会 会報No.60


諡号(しごう)「弘法大師」下賜(かし)千百年

 宗祖空海は、その生涯を通じ、人智を越えた才能と超人的な業績により国家と国民ひとり一人に明るい理想の灯を与えられました。

 また、すべての人々が等しく尊重され、この世に生きたまま悟りを開き、仏になる「即身成仏」の宗教を確立されています。

           ◇

 宗祖ご入定(にゅうじょう)から86年後の延喜(えんぎ)21念(921)10月21日時の醍醐天皇より諡号(おくりな)「弘法大師」を賜り、そのとき以来宗祖を弘法大師さま、お大師さまとお呼びするようになりました。

 「琴弦(きんげん)すでに絶ゆるとも遺音(いおん)さらに清し。何んぞ積石(せつせき)の源本を忘れんや。諡(おくりな)を弘法大師と号すべし」と仰せられています。

“空海は高野の奥に身を隠されているけれど、行績は日々清新であり、決して忘れることはできない”という意味である。

           ◇

 醍醐天皇は下賜される直前、不思議な体験をされました。夢の中に、一人の僧侶が現われ、次のような歌を詠まれたそうです。

 「たかのやま 結ぶ庵(いおり)に袖朽ちて
 苔の下にぞ 有明の月」

 ぼろぼろの衣に髪や髭が伸びたこの僧侶は先年入定されている空海に違いない、と確信され、諡号と共に新しい衣の下賜をご下命になりました。

           ◇

 天皇より大師号を贈られた高僧は、今日まで各宗祖を初め24人を数えますが、「お大師さま」と言えば弘法大師さまを指し、今も尚唯一人「南無大師遍照金剛」(なむだいしへんじょうこんごう)と世人の信仰を一身に集めています。

  本年は十月十七日から十日間、大師号下賜1100年を言祝(ことほ)ぐ法会が執り行われます。

法会の一般参加につきましては現状厳しいかと思われます。詳しい内容は金剛峯寺のホームページなどでご確認ください。

ことばは美しく大切に

持明院住職・竹内崇雄

 コロナ禍も収束する兆しがなく、正常な生活を取り戻すこともできない中、地球上では感染者が一千五百万人を超え、死者の数も五十万人に達し猛威を振るっています。皆さまには十分ご注意ください。

 感染拡大初期の頃、マスコミを初めとして連日「三密」(密閉・密集・密接)は敵、三密を回避せよ、との文字に私たちは大いに違和感を感じたものです。

               ◇

 真言密教の聖地・高野山に生きている私たちにとっての「三密」とは、仏さまの身体(身密)、言葉(口密)、心の働き(意密)のことを言い、日々自らが持つ仏性を目覚めさせる修行を「三密行」と呼んでいます。

 このように同じ「ことば」でも使い方によっては全く違った意味を持つ言葉になり、言葉遣いには十分気を付けなければなりません。

 「ことば」は真言(み仏のことば)やお大師さまのみ教えのように、人々に感動を与えたり、救済したり、また自己の心を目覚めさせますが、反面、近頃特に深刻なのは、ネット上における誹謗(ひぼう)・中傷です。

 粗暴なことばは「言刃(ことば)」となり相手の心を殺傷する道具にもなりかねません。

               ◇

北原白秋の詩に「ひとつのことば」というのがあります。

ひとつのことばで けんかして
ひとつのことばで なかなおり
ひとつのことばで 頭が下がり
ひとつのことばで 心が痛む
ひとつのことばで 楽しく笑い
ひとつのことばで 泣かされる
ひとつのことばは それぞれに
ひとつの心を持っている

きれいなことばは きれいな心
やさしいことばは やさしい心

ひとつのことばを大切に
ひとつのことばを美しく

 自分で自分のことばをコントロールすることが修行となります。

 言葉を磨くことが自らを磨くことにつながります。

               ◇

 私たちのご先祖たちが呼んでいた言霊(ことだま)の幸(さき)わう国、言葉の力によって幸せになっている日本国民の私たちは、これからも少しでも優しいことばを使う習慣をこころがけて生活していきたいと思っております。
                                合掌

スタッフ閑話

はすの会・スタッフ 前田昭博
 私は趣味で登山をしています。

 もちろん高野山にも何度も歩いて登りました。

 そして休みのときは足を伸ばして近畿圏の山に登ります。

 けれども、普段は堺の家から近いこともあり、時間が取れ、天気がよければ金剛山を登ります。

 何度か山頂で会員様とお会いしたこともあります。

 写真は登頂102回目の時の山頂カメラの画像です。

はすの会・会員便り 日本でもお墓を持ちました。

東京都・杉並 浜田(50代)

 私は今から三十年以上前に、留学生として日本に来ました。日本の大学を卒業してから日本の企業に就職して、縁あって大学の中国語の講師としての仕事もするようになり、それこそ縁あって今の夫(日本人)と知り合い、結婚しました。今では結婚して二十年以上が過ぎましたが、ちょうど今から4年前(平成28年)に中国の父が他界しました。中国でお葬式を済ませ、お墓に骨を入れました。そのときに夫もいっしょに参列してくれました。

日本に帰ってから、夫から「日本でもお墓を作りましょう」と言われました。私は「中国にあるからいらない」と思ったのですが、夫がいろいろなところの資料を取り寄せたときに、高野山のお寺に永代供養墓もありましたので私は興味を持ちました。中国人で高野山を知っている人はほとんどいませんが、空海は、有名で、私は日本に来てから、高野山に空海のお寺があることを知りました。一応、中国の姉や兄に、「高野山で両親のお墓を作ってもいいか?」と聞きました。兄弟は「空海のお寺」と聞いて、「それなら、大賛成」と答えてくれたので、高野山でお墓(位牌)を作ることにしました。

 二年後、母も亡くなったのですが、高野山で、父のお墓(位牌)にいっしょに永代供養をしてもらいました。

 父と母二人とも一年目のお葬式(一周忌)を高野山の持明院でもしました。そのときはお寺(持明院)に泊まって翌朝供養しました。あと、二年目のお葬式(三回忌)も持明院で行いました。結局、父がなくなってから毎年高野山に行きご供養しています。子供たちもいっしょに東京から車で上山します。

ある年は大雪で高野山まで車が行けないときは山の途中まで車で行って、そこからお寺の車に乗せてもらって高野山に行きました。

 高野山では、はすの会の職員の皆様に大変お世話になりました。ありがとうございます。

 空海ゆかりの地で両親のお墓参りができて、私の心は穏やかに満足なひと時を過ごすことができました。

 写真は中国の父母のお墓(このときはまだ父が亡くなったばかりだったので、父の名前しか彫ってなかった、今は左に母の名前も彫られています)


※補足
中国では夫婦二人の墓を作るのが普通で、日本のように家族全員というわけではないそうです。だからこのお墓にはご両親が入っているから、家族といえどももう入ることはできないそうです。
本文の原文を優先するために説明のために括弧書を追加しました。


編集部より

浜田様は日本語も堪能で、東京からお車で高野山までお越しになり、とてもパワフルな方です。また、とても家族思いの方です。

持明院宿泊料金変更のお願い

はすの会会員様の持明院宿泊料金を大人お一人一万円(税別)に改定させて頂きます。

はすの会発足(平成6年)より現在までの26年間、はすの会会員様には持明院宿泊料金一泊二食付き八千円でお受けしてまいりましたが、令和3年より一万円にてご案内させて頂きます旨、何卒ご理解賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
持明院ならびにはすの会事務局ではこれからも、皆様のご要望に誠心誠意お応えさせていただきますので、今後共宜しくお願い致します。

宿泊希望時は今まで通りはすの会事務局までご連絡下さい。

秋季合同法要ご参列見合わせについて

 会員の皆様方ご承知の通り今年に入り新型コロナ感染症が拡大傾向にあります。

今年度の春季合同法要では、皆様が密にならないよう時間差で本堂にお入り頂き、ご焼香とご本尊へのお参りを頂きました。皆様のご協力のお蔭で、感染者も無く無事終える事が出来ました。

しかし、緊急事態宣言が解除されました現在でも、都市部に於いては中々収束の兆しは見えてこない現実がございます。

今まで持明院、はすの会事務局では、必ず春秋の彼岸での合同法要を皆様ご参列のもと行なわせて頂きましたが今回の状況を踏まえ今秋季合同法要に就きましては、止むを得ず皆様不参加の中で執り行う事を選択させて頂きます。

 会員の皆様におかれましては、年に二回のこの法会を心待ちにしいる方も多くおられたかと思います。

 持明院住職竹内崇雄も皆様にご挨拶ができないことを残念に思い、次回は安心して参列頂ける状況になっている事を願っておりました。

はすの会としましても近い将来必ず今までと同じ様に皆様参列のもと合同法要を開催できるよう願っておりますので、それまでどうかご辛抱頂きたいと存じます。つきましては、

9月22日12時30分定刻通り持明院本堂にてはすの会各家ご先祖様への法要は恙無く挙行致しますが、持明院館内並びに本堂への立ち入りはご遠慮願います。

 仏舎利宝塔永代供養墓のご参拝、ご焼香は、終日対応致します。例年通りご参拝お待ち致しております。

秋季法要時間帯に持明院にてご焼香を希望される会員様に於かれましては、本堂前(外)にてご焼香頂けるよう、ご案内させて頂きます。

 またこの度の秋季法要の模様は後日はすの会ホームページにて動画配信する予定でいますので、閲覧の程宜しくお願い致します。クリックにて掲載期間令和2年12月末日迄)

別格本山持明院とはすの会事務局では、これからも会員様や高野山へお越し頂きます方に、安心してお参り頂けるよう努めて参りますので、宜しくお願い申し上げます。
持明院・本堂

日時
令和2年9月22日(火)
12時30分より

場所
持明院・本堂

◆ご参加
会員の皆様のご参加はご遠慮ください。
(持明院の僧侶だけで執り行います)

●当日は仏舎利宝塔への参拝は可能です。
10時~15時30分
●例年ではご希望者には昼食を募っておりましたが、今回はこのようなことで、昼食のサービスも取りやめさせていただきます。ご理解の程宜しくお願い申し上げます。



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