フューネラル・ビジネス・フェア2010を見に行ってきました
- 2010年7月9日(金)
- カテゴリー|徒然コラム
スタッフの浜田です。
7月8日(木)9日(金)と『フューネラル・ビジネス・フェア2010』が横浜で開催されたので、見に行ってきました。
私たちの仕事は、ある意味「フューネラル(funeral;葬式)」よりも後の話なので直接関係する部分は少ないのですが、それでも関連業者であることはたしかですし、私自身は東京から大阪に単身赴任しているため月に一度は帰京しているため、ちょうどその日程にあわせて寄ることにしました。
会場に入ったときの第一印象は、何とも言えない異様な雰囲気に圧倒されました。
出展者も来場者も7割方が礼服(喪服)を着ているのです。
まぁ、そういった方々の集まりと言えばそうなのですが、広い会場一面にそのような“今から葬式に行ってもおかしくなさそうな服装”の方ばかりが集まっているのは、何とも言えない雰囲気がありました。
しかも、誰かのお葬式で集まっているわけでもないため悲しみに明け暮れているわけでもなく、商売で集まっているため積極的に声はかけるのだけれどもどことなく暗い雰囲気が漂っている、ということで、「こういった世界もあるものだ」と改めて勉強になりました。
自動車ショウのようにレースクイーンが歩き回っているということはないにしても、普通のビジネスショウだと何らかのコンパニオンがいたりするものですが、唯一見かけたのは海洋散骨を行っている会社の女性社員が一人「船長」の格好をしていたくらいで、あとは“いたって普通”というか“全然ハメをはずしてない”というか、面白みには欠けていた感はありました。(かと言って、目立てばいいということでもなさそうなのでそのあたりは難しそうですが)
出展企業は、棺おけを作っている会社や仏壇を作っている会社はもちろんのこと、葬儀会社向けに大判の垂れ幕を作ったり電光掲示板で故人の写真を映し出したりするといった、最新のデジタル機器の会社もありました。今はやりの「3D(立体)で故人の思い出を表示する」といったものや、iPadを使ってお客様の申し込みを受け付けるシステムを作っている会社、などというものも見かけました。
考えてみれば、写真は100年くらい前にできてそのときくらいからお葬式でも使われるようになったと思うのですが、最近ではデジタル・フォト・フレーム(デジタル写真立て)というのがはやりだしていますが、それが今の写真に置き換わるのか、正直私にはわかりません。
どうも私はデジタル写真には違和感を感じるのですが、それは私が写真に慣れているからそう感じるだけであって、今の子供たちが大きくなったときにはデジタル写真になっているのが当たり前になるのか、それともやはりデジタル写真はなんとなく心がこもってない感じがするので写真は今と同じように一枚ずつのままなのか、どうなのでしょうか。
今回このフェアを見て感じたことは、将来がどのような方向に進むのか誰もまったく見えておらず、みんなで暗中模索をしているように思いました。
ここ10年ほどの変化を考えてみると、
- デジタルやパソコン、ITといった最新技術とどのように関わっていくべきか
- 海洋散骨や永代供養といった新しい葬儀のあり方をどう受け入れていくのか
- お葬式は「必要な分だけしかしない」という人々のコスト意識の変化にどう対応していくのか
といったことがテーマになっているのではないかと感じました。
私たちも、ただ「高野山で納骨や永代供養をしています」というだけではダメで、まずは“自分の死生観はどうなのか”ということから見つめなおしていくべきではないか、と今回思った次第です。