東京国立博物館の『ブッダ展』を見てきました
- 2011年5月28日(土)
- カテゴリー|徒然コラム
スタッフの浜田です。
5月28日からアニメ映画『手塚治虫のブッダ─赤い砂漠よ!美しく─』が公開されるのにあわせて、上野にある東京国立博物館では『手塚治虫のブッダ展』(4.26-6.26)が開催されています。
http://www.budda-tezuka.com/
そこで私は、中学1年生の息子と二人で見に行ってきました。
私は、マンガは好きなので昔に『ブッダ』(原作)を読んだことがありましたが、さらに今、高野山で仕事をしている身としてもさらに興味があるため、映画に先駆けて行きたいと思っていました。
出展内容は、ブッダの一生の転機となる部分を漫画と実物で展示する、というものです。
「漫画ではどのように描かれているか」ということを見せるため漫画の原本を展示し、その横に、インドや日本で作られた関連する壁画や仏像を陳列することで、その対比を楽しむ、という構成です。
また、別料金の音声案内装置では、水樹奈々さんのナレーションでわかりやすく解説をしてもらえます。
水樹奈々さんといえば、世間では紅白歌合戦に出たことがある歌手として有名なようですが、アニメファンとしては、多くの作品で主役級を演じている実力派の声優ですので、その彼女の声が聞けただけでうれしいし、また、今回は“解説”というアニメとは違った、落ち着いてしっとりとした声質を聞けたことがうれしかったです。当然映画でも出演しています。趣味に走ってスミマセン(^_^;
ですから私はそれなりに楽しめたのですが、息子君は、なかば無理やり連れてこられた感もあり、あまり興味がなさそうでした。
ただ、将来にわたって、「親父とそういうところに行った」ということが何かの役に立てばよいと思っておりますので、いますぐどうこうならなくても仕方がないと思います。
自分も中学生くらいのときは、仏像や宗教にはまったく興味がありませんでしたし。。。
関東近郊にお住まいの方は、高野山のさらなる原点でもある「ブッダ」について知る意味でも、この展示会はお勧めだと思います。
これを機に、原作(マンガ本)を読み返しました。
マンガ本は、全部で12巻あり、かなりの長編です。
手塚先生はこの作品を1972年から1983年まで連載したそうです。
内容は、ブッダが生まれてから亡くなるまでの生涯を描いたもので、古典にはないオリジナルのキャラクターもいるそうですが、それらの人々の伏線を交えながら物語として読むこととができます
映画のほうは、“美しく仕上がっていた”というのがとても印象的でした。
マンガの方は手塚先生流のテンポを作るため、ちょっとギャグタッチな仕上がりになっておりましたが、映画の方はあくまでもシリアスな物語として描かれておりました。
個人的には、ブッダの物語は出家をしてからが面白いと思っておりますが、映画は「生まれてから出家するまで」しか描かれておらず、そういう意味では残念でした。(もしかすると続編とかあるのかもしれませんが・・・)
ただ、娯楽映画としてはよくできていると思いますので、ジブリ作品のように、子供たちにも見せておきたい一作だと思います。