持明院「はすの会」高野山の納骨と永代供養墓

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会報No.68-令和6年(2024年)秋

印刷に便利なPDF版こちらです。(会報No.68号

求法(ぐほう)・入唐(じっとう)の地 “赤岸鎮(せきがんちん)”

 宗祖空海(後の弘法大師)は、八〇四年、三十一歳のとき、わが国には未だ体系化されず断片的に受け入れてきた『密教』(雑密(ぞうみつ)とも呼ばれていた)こそが仏教の完成したかたちであると確信され、そのすべてを学びとるために唐の長安を目指されました。 

 当時の長安は世界の大先進国 一大国際都市で、あらゆる人種、文化そして宗教のるつぼの状態でした。

                               ◆

 遣唐使(けんとうし)の船団は四隻、空海は留学生(りゅうがくしょう)(ほぼ二十年の修学)として遣唐正師 藤原葛野(かどの)麻呂(まろ)と同船の第一船に、また第二船には奇(く)しくも後に伝教大師になられた最澄(既に仏教の大家)が還(かん)学(がく)生(およそ一~二年の遊学生)として乗船されていました。

 当時、わが国の造船・航海の技術は非常に未熟なもので天運任せ、命がけの航海でした。例に洩れず、このたびの出航も翌日からたちまち激しい嵐に遭難、無事唐までたどりつけたのは、第一、第二船のみといわれています。漂流すること三十四日、九死に一生を得て着岸できたのは、目的地であった長江(揚子江)の河口域よりはるかに南下、台湾にほど近い福州(現福建省)の赤岸鎮(村)でした。

 入唐(じっとう)の地、赤岸鎮(せきがんちん)(村)はまだ無名の空海が歴史上初めて世に出られた出世の地でもありました。

 漂着当初、海賊と間違えられ数か月に亘(わた)る足どめをくらいました。しかし、空海が記された地方長官への嘆願(たんがん)書が非常に高い位の文才と筆跡の美しさで認められ、長安入りを果たされました。

 空海自ら〝虚(むな)しく往(い)きて実(み)ちて帰る〟といわれた通り、その後の奇蹟的な展開は、大日如来の御加護あってのことと考えざるを得ません。(その詳細は次号以降に譲ります)

                               ◆

 1981年、ハルピン師範大学の游寿副教授が空海入唐の地は福建省寧徳市霞浦県赤岸村だったとする研究結果を発表され、これをきっかけにして、赤岸村は正式に「空海入唐の地」であることが世に知られるようになりました。漂着から始まった赤岸村と空海の縁は、中日双方の尽力により今日に至っています。

 中国の歴史学界、仏教界、日本の高野山真言宗など各方面からも注目され、一九八四年「空海・長安への道」というテーマの下に日本から訪問団が福建省を訪れました。時の訪中団長は〝今から千年以上以前、宗祖空海が漂着し救助されたことで密教が日本に伝承(でんしょう)され、今日また私たちが温かいおもてなしを受けました。『赤岸』という文字は永遠に私たちの心に刻まれるだろう〟と感動のことばを述べられました。この日以降、一万人に近い訪問団の人たちが赤岸村を訪れています。

 また一九九四年には中日文化交流の場「空海大師記念堂」の建立を両国夫々(それぞれ)の負担で竣工いたしました。記念堂の建立は、両国のより一層の交流を目指しています。

 因(ちな)みに1995年、祖師空海の石像の寄贈時、高野山金剛峯寺第四〇八代座主 竹内崇峯(元持明院住職)と共に、当高野山寺月会初代代表 濱田武雄も関係者の一人として、遠く憶いを馳(は)せ深い感動と共に参加しております。

  南無大師遍照金剛(なむだいしへんじょうこんごう)


写真提供:CGTN Japanese

ご挨拶


別格本山持明院
住職・竹内崇真

 会員の皆様には、平素よりご高配を賜り篤く御礼申し上げます。

 高野山はコロナ禍より減少していた参詣者も戻って参り、賑やかさを取り戻しつつあります。しばらく高野山へお越しになれなかった方にも是非、合同法要にお越し頂きたいと願っております。

 さて、高野山は「修禅の道場」としてお大師様によって開山されました。この「修禅の道場」とはいかなる物でありましょうか。

我々僧侶には、様々な修行がございます。高野山での修行は、まず四度加行という修行を行います。約100日間の籠り行で、全ての外界の情報を遮断して僧侶になるための最低限の修法を習得します。

 その他に、勧学会(かんがくえ)という学道修行もあります。10年にわたる学道修行は高野山ならではの修行であり、高野山の僧侶は必須であり、高僧になるためには必ず成満しないといけない行であります。

 そして、この修行をする場所を道場と呼びます。持明院も参詣者からはお寺や宿坊と呼ばれますが、修行を行っている者からは持明院道場と呼ばれるのです。

高野山は、山ではない。とよく耳にしますが、これは高野山金剛峯寺という金剛峯寺の山号として用いているという事と、一山を金剛峯寺の境内であり大道場であると言う考えから来ています。

 「修禅」とは、禅を修めると書きます。「禅」は禅宗などの言葉と思う方もいらっしゃいますが、深い瞑想の境地である「禅定」をなすための修行であり、密教でもとても大切な修行の一つです。「禅定」とは、簡単に申せば心を平穏にするための瞑想です。ただ、この修行は自心の欲と向き合い、怒りや執着などを取り払う為に長く深く瞑想しないといけない難しい修行です。これを修めるために人里を離れ多くの僧侶が修行をしてきたのです。「お大師様は奥の院で御入定されている」とは、今でもお大師様が深い瞑想に入ったまま皆さんの成仏を願い見守ってくれているという意味であります。

 我々僧侶の精神修養の道場であり、お大師様のように即身成仏を目指し修行をする道場として「修禅の道場」と言うのであります。

 現在では、観光や精進料理を楽しみたい方など様々な方がお越しになり修行場としての厳しい景色は見かけにくくなりましたが、先に申した四度加行や勧学会などは今も変わらず高野山の道場で行われております。

 お大師様の皆様を救うという願いが高野山にはあり、それを引き継ぐ僧侶が多くいる高野山はこの世の浄土と見ることが出来るのであります。

 どうぞ高野山へのお参りや持明院へお越しの時には、ご自身の心の中を深く覗く時間を取ってみて下さい。そしてお大師様を近くに感じて頂けると幸甚であります。

合掌

南無大師遍照金剛
高野持明院住職崇真山

仏舎利宝塔改修工事継続

 昭和六十三年の仏舎利宝塔建立時より今年で三十六年が経過いたしました。
都度部分的に手直しをしつつ、本格的な改修工事は次の年度時から実施継続をしております。

<平成二十八年七月>
  外構廻り石積工事(石垣部)を主とし、追加で地上部からの雨水の排水経路工事

<令和四年二月>
  地上部の屋根(地下礼拝室への入口)及び階段の工事

<令和四年三月>
  地下供養塔内に新たな安置室の工事

<令和六年六月>
  高野山は古来より地形的に水量豊富な地域であるため、仏舎利宝塔の地下における万一の際の排水対策工事

 最近は地震災害や建築技術対策を含め、建築基準法が見直されております。巷では百年建築と言われておりますが、昭和の建物は三十年経過後に大規模改修工事を推進しております。

 今後も会員の皆様方に安心してご参拝いただけるように、仏舎利宝塔の改修工事を継続して参ります。

こころの玉手箱

『支えていたものが 抜けた安堵感』
          千葉県 清水 様
          
 私共はこの度、先祖及び私共夫婦の永代供養を持明院様にお願いすることにいたしました。私共の娘二人ともに嫁ぎ、娘夫婦に我々のお墓参りを託すことは不可能で、また負担をかけたくない思いで散骨なども考えましたが、やはり土にかえりたいと云う願望がありました。

 思案中にテレビで「高野山」を観て、その中で「はすの会」を知り聞いてみようと電話したのが始まりです。私共の質問に対応してくださったスタッフの親切丁寧で説得力のあるご説明を頂き、私共の考えにドンピシャの出会いができました。先祖と私共夫婦の永代供養は高野山持明院様にお願いすることを決意しました。

 令和5年7月、はすの会様にご案内いただき、奥之院・持明院・仏舎利宝塔にて先祖私達の位牌に会うことができました。

 持明院様、はすの会様のご縁に安堵を得ることができましたことに深く感謝申し上げると同時に、胸をなでおろすことができました。ありがとうございました。今後ともよろしくお願い申し上げます。
 

清水様(左)・奥様(右)
次女様とお孫様のお宮参り(中)

清水様は昨年五月に会員になられた方です。何かご縁があったのでしょうか。
私が以前住んでいた千葉県の成田空港のご近所の方で、お歳廻りも近く、初めから親しみを
感じるご夫妻でした。昨年のご法要のお手伝いをさせて頂きました。(スタッフ 池端)

『父と母とが繋いでくれた仏道』
        広島県 松尾 様
          
 いつも家族の供養をしていただき、ありがとうございます。

令和四年二月に母が他界しました時のエピソードをお伝えしたいと思います。

 入院していた母の危篤の報せがあり、駆け付けた時には意識は有りましたが呼吸が苦しくて声が出せない状態でした。
 涙ながらに後悔と感謝の気持ちを伝えてはいましたが、私にこれ以上楽にさせてあげる手法もなく何か出来ることはないかと必死に考えていたその時、お大師様にお願いしようと思い立ちました。

 母の肩をさすりながら何度も何度も御宝号をお唱えしました。コロナ禍の為十五分程度のあっという間の対面でした。
 翌日早朝息を引き取り、喪主である弟の菩提寺である浄土真宗のお寺様で母の戒名を付けていただきました。すると何と「釋妙弘」と「弘法大師」の「弘」の字をいただいているではありませんか。更に三十五年前に他界した父の戒名「釋観道」と母の戒名「釋妙弘」を合わせてみると「釋観道妙弘」となります。「お釋迦様の弟子となり仏道を観じ(悟り)、その奥深い素晴らしい大日如来の世界(妙)をお大師様と供に広めていく(弘)」と、こじつけにしては出来すぎだろうと言うような内容になりました。

 私は母の死から特に色々と気付かされることが多く、正にこの通りだなと思っています。父から母、そして私へと仏道が繋がり、先ずは身近な家族から子子孫孫伝えていくことが私の役割であると改めて認識した次第です。
 これもひとえに永代供養のお陰です。父は永代供養、母の生前は逆修供養をしていただき、私達家族も出来る限り毎日「釋迦座像」の前で手を合わせております。

 大日如来様、お釋迦様、お大師様、持明院そしてはすの会の皆様、ありがとうございます。

松尾様は令和元年七月に永代供養のご縁を頂きました。ご供養の事を熱心にお考え頂き、
ご先祖様故人様の永代供養を持明院ならびにはすの会にお任せ頂いております。
この度お母様ご逝去のお知らせと共に慎介様が悟られた事を綴って頂きました。これからもお大師様が
紡いでくれた仏縁を大切に、ご両親、ご先祖様のご供養をしっかり勤め続けて頂く事でしょう。
持明院でも日々永代にご供養させて頂きますので、ご安心下さい。   (スタッフ 前田)

はすの会ヴァーチャル永代供養 取り扱い説明書保存版

印刷に便利なPDF版・ヴァーチャル永代供養取り扱い説明こちらです。

 いつでもどこでもヴァーチャル永代供養が閲覧できるよう、スマホへ登録する方法を『はすの会ヴァーチャル永代供養 取り扱い説明書保存版』として別紙にて同封いたしました。(会員様のみ)

 昨年(令和5年)9月よりサービスを開始したヴァーチャル永代供養ですが、お陰様で大きな反響をいただきました。一方、「いつでもどこでも見られるようにしたい」というご希望の声も多く寄せられましたので、この機にスマホへ登録する方法を開発会社に作成していただきました。

 あわせて、私どもも開発会社もご使用になられた感想などをお聞きしたいと思い、アンケートハガキも同封いたしました。よろしければ、ご記入後ポストへ投函をお願いいたします。

 今年(令和六年)入会された方の供養データは現在鋭意作成中で、本年年末頃に稼働する予定です。

 それ以前に入会された方には、前号、前々号の会報でそれぞれに会員番号と暗証番号を記したハガキを同封させて頂きましたが、万一紛失された方は、再度はすの会事務局までご連絡ください。

秋季合同法要開催のご案内

 会員の皆様方、近年地球環境の悪化と共に気候全体が変わり、今年の梅雨も各地で観測史上最大の大雨をもたらしました。梅雨明け後は猛暑、そして残暑と日常生活に支障をきたしていることとご推察申し上げます。

 そのような厳しい中だからこそ、心の安らぎを求めてさわやかなひとときを高野山の秋風に浸ってみてはいかがでしょうか。

是非お参りにお越しください。

  • 日時
     令和6年9月23日(月・祝)
     12時30分~13時10分頃
     (法要時間約40分・集合12時15分)
  • 場所
     持明院・本堂
     (和歌山県伊都郡高野町高野山455)
  • 法要料(参加費)
     無料
     (ご希望によりお布施は受け付けております)
  • ご参加
     自由・予約不要
  • 佛舎利宝塔の参拝時間
     10時~15時30分まで
  • 法要の前後に佛舎利宝塔の参拝もできます。
  • ご親族だけでなく、ご友人なども参加いただけます。
  • 当日は12時30分からはじまりますので、15分前までに受付をお済ませください。
  • 持明院の駐車台数には限りがございますので、できるだけ電車・バスでお越しください。
     南海電鉄の特急(こうや号・全席指定)は、一ヶ月前から予約できます。
  • 高野山は平地と比べ5~6℃気温が低く肌寒く感じる日もありますので、上着をお持ちください。
  • 持明院でご昼食を希望される方は、あらかじめご予約が必要です。
     9/17(火)までにお申し込みください。
     精進料理:お一人様 2,200円(税込)
          お子様向けも同額でご用意できます。
  • 南海電車高野線は令和6(2024)年1月20日にダイヤ改正をしております。
     南海電鉄ホームページからもご確認くださいませ。

 



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